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シミュレーション条件・図の見方

シミュレーション条件

断層モデル
(津波断層モデル)
各海域で使用した断層モデルの詳細は、「津波防災情報図」の注釈をご確認ください。
南海トラフ巨大地震においては、内閣府から11ケースの断層モデルが公表されており、その中から対象とする海域において最も大きな津波を生じさせる津波断層モデルを使用しています。そのため、各海域のシミュレーションで使用した断層モデルは異なります。
地震に伴う地盤変動(隆起・沈降)海域における津波対策に関しては、海底域の隆起による船舶の座礁を防ぐことも重要です。そのため、陸域、海域ともに断層モデルによるの地盤変動量をそのまま加えてシミュレーションを行っています。
(内閣府や各自治体等が実施しているシミュレーションでは、陸域での津波浸水を過小に見積もることがないよう、地震により地盤が沈降する場合はそれを加えていますが、隆起する場合には、陸域は隆起せず海域は海岸線から10km沖の海域まで徐々に隆起するものとしてシミュレーションを行うことを推奨しています。)
潮位船舶の架橋との衝突及び座礁などを防ぐため、満潮時(~最高水面)及び干潮時(~最低水面)の、2種類の潮位を設定した津波のシミュレーションを行っています。
(最高水面・最低水面の説明はこちら)
※日々の潮汐・潮流は考慮していません。
地形メッシュ当庁が保有する精密な海底地形データを用いて、平面直角座標にて地形メッシュを作成しています。最小メッシュサイズは50m(港湾域)です。
防波堤等構造物の扱い各海域によって異なります。「津波防災情報図」の注釈をご確認ください。

図の見方


海上保安庁で実施した津波シミュレーションの結果は、「津波防災情報図」、「経時変化図」、及び「津波アニメーション」として公開しています。

※実際に発生する津波は、震源の位置・規模・細かな地形などの影響により、津波シミュレーションの結果よりも大きく/小さくなることがあります。

津波防災情報図(印刷物形式)

「津波防災情報図」には各海区域ごとに「進入図」・「引潮図」の2種類の図があり用意されています。

進入図潮位を最高水面で計算し、津波が海岸に向かってくる押し波の様子を表現しています(津波による水位上昇値(津波高)は最高水面を基準としています)
内容としては、津波による最大水位上昇、押し波の最大流速(流向は最大流速の方向)、津波の到達時間などを表示しています。
引潮図潮位を最低水面で計算し、津波が沖合いに向かって行く引き波の様子を表現しています(津波による水位低下値は最低水面を基準としています)。
内容としては、津波による水位低下・露出域(水が完全に引いてしまう状態)、引き波の最大流速(流向は最大流速の方向)などを表示しています。

経時変化図

各点における水位・流速・流向の時間変化を示したグラフです。
東海地震、東南海・南海地震等の場合、津波防災情報図の左端に水位変動の経時変化図を掲載しています。
南海トラフ巨大地震の経時変化図は、以下の形式にて別紙(pdf)で掲載しています。

津波アニメーション

津波アニメーションは、各区域・断層モデルごとに、潮位を最高水面で計算したものと最低水面で計算したものがあります。



リンク


内閣府防災担当(中央防災会議事務局)

国土交通省水管理・国土保全局海岸室:「津波浸水想定の設定の手引き」を策定しています。