瀬戸内海の水道について(その2)

 瀬戸内海には○○水道と呼ばれるものが22箇所あり、そのうち瀬戸内海の東半部にある10箇所について、それぞれの特徴を述べてみます。

(1) 紀伊水道
 四国東岸と紀伊半島との間にある水道で、東西の幅、南北の長さとも約20海里あり、瀬戸内海の東口を成しています。(海図 W150C)

(2) 友ケ島水道
 淡路島の南東端と和歌山県の北西端との間の水道で、沖ノ島・地ノ島とにより由良(ゆら)瀬戸・中ノ瀬戸・ 加太(かだ)瀬戸の三つの水道に分かれています。沖ノ島と地ノ島を総称して友ケ島といわれています。西方の由良 瀬戸が主水道ですが、可航幅(船船の航行が可能な幅)が約1.5海里と狭く、潮流も比較的強くなります。大阪湾と 外海とを結ぶ要衝として通航船舶が多いところです。大潮期の最強流速は由良瀬戸で3.6ノット(北流)、加太瀬戸で 2.3ノット(南流)、中ノ瀬戸で1.4ノット(北流)にもなります。(海図 W150A)

(3) 岡山水道
 児島半島の北東側から入り込んで岡山港に通じている長さ約5海里、幅約1海里の水道で、可航幅は300m以下の 所もあり、水深は6m以下です。水道を横断する児島湾大橋が架かっています。流速は全般に弱く、水道の入口付近でも 1ノットを超えることはありません。水道の入口東側の切石鼻(きりいしはな)付近は距岸400m〜800mまで暗岩・ 干出岩が散在する水深5m以下の浅所が広がっています。入口の西側は水深5m以下の泥堆が約0.8海里沖まで広がって います。(海図 W155)

(4) 井島水道
 宇野港東方の豊島(てしま)とその西方の井島(いしま)との間にある幅約0.7海里の水深46mの深い水道です。 大潮期の平均流速は2.5ノット、最強流速は3.1ノットです。(海図 W137A)

(5) 葛島(かづらしま)水道
 備讃瀬戸海域、玉野と葛島との間にある水道で、水道の大半は宇野港の港域内にあります。潮流は南・北に 流れ、平均流速は大潮期には約2.4ノット、小潮期には約1.1ノットです。(海図 W154)

(6) 尾道水道
 向島(むかいしま)・岩子島(いわこしま)と北方陸岸との間にある狭い水道で、東口は戸崎瀬戸(とさき せと)に、西口は三原瀬戸に通じています。東口は水深が浅く最小可航幅は約50mで、最小水深は約4mにすぎないが、 西口は深く、約9mの水深があります。水道を横断する尾道大横があります。潮流は狭水道のため比較的強く、 大潮期の平均流速は2.3ノットで、上げ潮流は東方へ、下げ潮流は西方へ流れます。大潮期の潮差の平均は2.9m、 小潮期の潮差の平均は1.3mです。(海図 W114)

(7) 瀬戸田(せとだ)水道
 生口島(いくちしま)と高根島(こうねしま)との間にある水道で、水道全域が瀬戸田港の港域内にあります。 水路は水深3m〜7mで、幅は約100mと狭く、最狭部付近に高根大橋が架かっており、3.5ノットと強い潮流があります。 (海図 W1129)


(8) 東水道
 来島海峡内、武志島(むししま)・中渡島(なかとしま)と大島(おおしま)との間の水道です。 定期旅客船・小型船が航行しています。最強流速は5.3ノットです。(海図 W132)

(9) 中水道
 来島海峡、馬島(うましま)と中渡島との間にある水道で、航路内の最浅部は、北口中央付近に高瀬 (水深18.4mの岩)があります。流速の最強となる所は、南.北面流とも最狭部を少し過ぎた付近で、最強流速は 10ノットを超えることがあり、鳴門海峡に次ぐ強流海域です。(海図 W132)

(10) 西水道
 来島海峡内、馬島と小島(おしま)・今治との間の水道で、最強流速は8ノットです。(海図 W1321)