潮流に関する用語等について

 瀬戸内海は、潮汐の干満差が大きく、また、狭い水道や瀬戸などが多く地形が複雑なため、全国でも潮流が最も速い海域として知ら
れており、船舶の運航・海上作業・海洋レジャー等を計画する際には、潮流の状況を知っておく必要がありますので、今回は、海上保
安庁が発行している潮流図・潮汐表・海図等に記載されている潮流の用語等について、解説します。

◎潮流とは−−−潮汐の干満に伴って起こる海水の周期的な流れのことをいう。
 ○上げ潮流−−−潮汐の上げ潮(低潮時から高潮時)中に最強となる方向の潮流をいう。
 ○下げ潮流−−−潮汐の下げ潮(高潮時から低潮時)中に最強となる方向の潮流をいう。
 ○流向−−−−−潮流の流れ去る方向のことをいう。例えば、北から南の方向へ流れる潮流は、南流という。(注:気象用語の風向
             は、北から南の方向へ吹く風を北風といい、流向とは反対である。)
 ○流速−−−−−潮流の速さのことをいい、単位はノット(kn)で表す。1ノットとは、時速1.852qである。
 ○渦流−−−−−潮流の激しい狭い瀬戸等に発生する渦巻状の流れをいう。
 ○憩流−−−−−潮流の流速が次第に弱まって停止する(流速が0)状態をいう。
 ○転流時−−−−潮流が憩流の際に、流れの方向を変える時刻のことをいう。
 ○最大流速−−−年間の大潮のうち、ほぼ最大の流速をいう。海図には、この流速が記載されている。
 ○流速曲線−−−横軸に時刻を、縦軸に流速をとって、潮流の時間的変化を平滑曲線で図示したものをいう。下図に示した四季曲線
             には、この流速曲線及び横軸に時刻を、縦軸に潮高をとって潮汐の時間的変化を示した潮汐曲線が描かれてい
             る。
 ○四季曲線−−−春分・秋分・夏至・冬至のころの朔望期(大潮期)及び両弦期(小潮期)の日における、潮汐・潮流の型を示した曲線
             をいう。潮汐と潮流との関係及び大潮期・小潮期における、四季の状態が見られる。

 四季曲線の例
 大畠瀬戸の潮流及び広島港の潮汐
 ※大畠瀬戸では、上げ潮流は東流、下げ潮流は西流となる。