潮汐に関する用語について


 瀬戸内海は、国内でも有明海に次いで潮汐の干満差が大きい(広島港付近では約 4m)ため、 船舶の運航・港湾工事・海洋レジャー等を計画する際には、潮汐の状況を正確に把握する必要があります。
 今回は、海上保安庁が発行している潮汐表・海図等に記載されている潮汐に関する主な用語について、解説します。
 ◎潮汐とは、主に月や太陽の引力によって起こされる海面の緩慢な周期的な昇降のことをいいます。

(1) 平均水面    潮汐がないと仮定した海面のことをいい、通常は1時間毎の観測値の平均で決定する日平均水面、月平均水面、年平均水面などがあります。
(2) 最低水面     略最低低潮面(N.L.L.W.L)ともいい、平均水面から潮汐の調和分解で求めた主要4分潮の 半潮差の和(Hm+Hs+H'+Ho)だけ下の面をいい、海図に記載されている水深及び潮汐表の基準(0位)でもあります。 平均水面からこの最低水面までの高さをZoで表します。
(3) 最高水面    最低水面上2倍のZoの高さの面で、海図上では海岸線や架空線・橋などの高さの基準として用いられています。
(4) 大潮升      最低水面から大潮の平均高潮面までの高さをいう。Zo+(Hm+Hs)
(5) 小潮升      最低水面から小潮の平均高潮面までの高さをいう。Zo+(Hm−Hs)
(6) 大潮差      大潮の平均潮差をいいます。2(Hm+Hs)
(7) 小潮差      小潮の平均潮差をいいます。2(Hm−Hs) 
(8) 平均高潮間隔  月がその地の子午線を経過してから高潮となるまでの平均時間
(9) 観測最高潮位  過去に観測された最も高い潮位
(10) 観測最低潮位  過去に観測された最も低い潮位

(注):( )内は略号を示す。(例)(1)平均水面(M.S.L)---Mean Sea Level
    (2)〜(8)は、調和分解により求められた値
    (1),(9),(10)は、観測(実測)値から直接求められた値
※以上解説しました(1)〜(10)((8)を除く)の潮汐の用語の関係について、広島港の例を下図に示しました。
広島港の潮位関係図