平成17年8月24日
第九管区海上保安本部
 
 
 
 
 
 
 
安全で美しい富山湾を目指して
 
〜 富山湾の実態を把握します 〜
 
 
 
 

 第九管区海上保安本部では、安全で美しい富山湾を目指して、平成16年度から富山県と共同で富山湾の環境調査を行っています。
 調査は、詳細な海水の流れ、水温、水質を調査し、汚濁物質の動きの解明を行い、富山湾の水質改善に役立てるとともに、海難救助、海上防災活動の基礎資料としても活用し、安全で美しい富山湾を目指します。







 
 
 
 
  全長×巾×深
  56.0×9.8×5.0m
  総トン数 430トン
 速力 13ノット
 
    
 
 
 
            測量船「天洋」
 
 
 
 これまでは、巡視艇「くろゆり」(伏木海上保安部所属)により、神通川、小矢部川河口域の湾奥部沿岸域調査を実施しましたが、今回は、測量船「天洋」(船長 吉田浩平)により、8月28日から富山湾全域の流れ、水温、水質の調査を実施します。
 
 
 
 
別紙
 
◎ 調査の概要
 
 測量船「天洋」は、8月27日(土)午前9時(予定)伏木富山港伏木区に入港し、翌28日(日)出港、各種調査を実施しながら9月4日(日)新潟に入港する予定です。
 
 調査の内容は、超音波流速計による流向流速観測、STD調査(26点)、XBT調査(18点)、表面水温・塩分調査(16点)、水質調査(10点)の各調査を行い、データを収集します。
 
 1.超音波流速計による流向流速観測
   船で航走しながら、常時水深10m、30m、50mの海水の流れを観測します。
 
 2.STD調査
   STDにより26点で、海水の塩分、水温をその深さとともに連続的に測定する。
 
 3.XBT調査
   XBTにより16点で、水温をその深さとともに連続的に測定する。
 
 4.表面水温・塩分調査
   採水バケツで採水した水温を測り、塩分調査用ビンに採取する。
 
 5.水質調査
   採水器により7点で表面、3点で表面と水深10mの海水を採取する。
 
※ @超音波流速計(Acoustic Doppler Current Profiler)
   船底の送波器から超音波を発射し、プランクトンなどによって反射してきた超音波を同じく船底に取り付けられた受波器によって受信し、海中の流れを測定する機器。
 
ASTD(Salinity Temperature and Depth profiling system)
   塩分及び水温の値をその深度とともに連続的に測定する機器。
   船からワイヤーによりつり下げて、水中に降下し使用する。
 
  BXBT(eXpendable Bathy Thermograph)
   水温の値をその深度とともに連続的に測定する機器。
   投下式で、使い捨て型である。
 
 
 
 
 
 
測 線 図
 
 
凡例    STD調査及び表面採水
       STD調査及び表面水温・塩分調査
       XBT調査
       STD調査、表面及び水深10m採水