2003年6月6日

5月26日宮城県沖地震に伴う地殻変動について

海上保安庁海洋情報部

 海上保安庁では、釜石及び金華山においてGPS連続観測を行っている。図1に両観測点の位置を、標記地震の震央位置と共に示す。

 地震発生時を含む8日間について、金華山―釜石基線の6時間データ解析を行った。解析にはBernese V4.1を用いている。
結果の基線変化グラフを図2に示す。図から、地震発生時を境に、基線長及び南北成分に、有意な正方向の変化が認められる。これを本図に示された期間内における地震前後の平均値で比較すると、基線長で9mm、南北方向に8mmの伸びとなった。

 金華山と釜石は、震央をはさんでほぼ南北方向に位置しており、国土地理院の観測網で報告されている震源周辺の基線変化と比較すると、変化量としてはやや小さいものの、傾向としては矛盾しない。

(注)図に示されている時刻系はUTCである。

図1 観測点配置図

図2 基線長変化グラフ

[ 基線長変化グラフのダウンロード(PDF,351KB) ]


[ 海上保安庁海洋情報部トップページ ]