海洋情報部トップ > AOVによる観測

AOV(Autonomous Ocean Vehicle)とは


 10月1日から「海しる」によるAOVデータの提供は機器更新に伴い一時休止させていただきます。


 海上保安庁ではAOV(Autonomous Ocean Vehicle:自律型海洋観測装置)という観測機器で海洋観測を実施しています。
 AOVは燃料を使用せず、波の上下動を推進力にかえ、観測機器等はソーラーパネルから電力を供給されます。
 無人で長期間の観測を行っています。
 風、波、気温・水温等様々な観測を行っており、観測データは人工衛星を通じて、リアルタイムで陸上に送信され、ホームページ上で公開しています。


 フロートは長さ3mで、そこから延びる8mのアンビリカルケーブルに長さ2.5mのグライダーがつながっています。

観測概要


観測項目 :





重  量 :
長  さ :
平均速度 :


風向・風速
気温、気圧
波高・波向
水温、塩分
流向・流速
潮位
約170kg
約3m
約1.3kt


 AOVは波の力で常時進み続け、一箇所に留まっておくことができないため、約5km四方の範囲の中を8の字を描くように観測しています。


 AOVは人工衛星を通じて現在の状態確認、陸上からの遠隔操作や観測データの転送を可能としており、24時間リアルタイムで海象・気象データを得ることが可能です。


 得られた観測データは自動的に各観測海域ごとのホームページに掲載されるようになっており、その海域の最新の海況を知ることが可能です。

安全対策 :

ライト
パッシブレーダーリフレクター
(レーダーで確認することができます。)
AIS船舶接近時自動回避機能
(AIS船を自動的に回避します。)
旗・黄色塗装
(目立つ色)
運用状況の公表
各観測海域の情報をホームページにて公表しています(下記の観測海域)。

AOV説明用パンフレットはこちらになります。

観測海域

現在の観測海域の状況は下記のとおりです。海域をクリックしていただくと詳細な情報をご覧いただけます。
※観測機器のメンテナンス等により観測海域を外れることがあります。

・長崎県肥前鳥島

肥前鳥島東方

・沖縄県西表島

西表島西方

AOV関係資料へのリンク

自律型海洋観測装置(AOV)の運用に向けて

(平成28年度海洋情報部研究報告第54号)

 海上保安庁が運用しているAOVの概要、作業手順、長期観測に向けて解決してきた取り組み及び成果。


自律型海洋観測装置(AOV)の運用

(平成29年度海洋情報部研究報告第56号)

 その後のAOV観測をよりよくするための工夫や観測成果。


自律型海洋観測装置(AOV)が捉えた気象・海象の観測について

(平成29年度研究成果発表会ポスター発表資料)

 平成29年度海洋情報部研究報告第56号をポスター発表資料としてまとめたもの。