北海道周辺の海流 | ||
◎北海道周辺の海に関するいろいろな話を提供します。 | ||
提供:海上保安庁 第一管区海上保安本部 |
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対馬暖流 対馬暖流は本州北西岸を大小の蛇行を繰り返しながら北上し、津軽海峡西口付近で流量の大部分が津軽暖流として津軽海峡に流入する。残流はさらに北海道沿岸を通って北上し宗谷海峡でその一部をオホーツク海に流入させ、末流はサハリン西岸沿岸にも達する。この暖水の流れは日本海の中で最も顕著なものである。 この海流は日本海の8〜9割を占める日本海固有水(水温 0〜1℃、塩分34.0〜34.1)の上を200メートル程度の厚さで流れ、日本列島から遠ざかるにつれて薄くなる。夏季における流速は1ノット内外で、ところによっては1.5ノット以上となるが、冬季の流速は著しく微弱であり混とんとしている。 * 1 ノットは、時速約1.8キロメートル 津軽暖流 対馬暖流は津軽海峡の西口付近で二分して大半は津軽暖流となって津軽海峡を東進する。海峡を抜けてからすぐ南下する場合(冬季に多い)と、襟裳岬の南西方40海里(約74キロメートル)付近まで達してから南下する場合(夏季に多い)があり、流速は1〜3ノットで、冬季よりも夏季のほうが比較的強い流れとなっている。この流れには潮位差の大きい太平洋の潮汐と潮位差の少ない日本海の潮汐が大きく影響しており、時刻により流れは大きく変化する。 宗谷暖流 対馬暖流の末流の一部は宗谷暖流となって宗谷海峡に入り、さらに北海道北岸に沿って南東流し、知床岬沖まで達する。その流帯は距岸約40キロメートル以内にある。その末流は数分枝に分かれ、一分枝は北転してオホーツク海に去るが、一分枝は根室海峡に入り、他の分枝は国後水道などに入って南下する。流速は春季〜秋季には約1.5 ノットで、夏季には3ノットに及ぶ所もあるが、冬季には流れは衰退する。 親 潮 千島列島の東側を南西方へ進む親潮は、東経150度〜151度および東経146度〜147度から南下する分枝がある。一部は更に北海道南岸東部に沿って南西方へ進み、津軽暖流に合流し、東経142度〜143度付近を南下する。 流速は0.5ノット内外で、冬季・春季は夏季に比べて流れの勢いが強くなる。 東樺太海流 オホーツク海にはおおむね反時計回りの環流があって、その最も顕著な流れがサハリン東岸に沿って南下する海流で、冬季には流速0.5ノット内外で北海道北岸の沖合まで達するが、春季〜秋季の流れの勢いは弱いと思われる。 |
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