平成12年6月28日
第五管区海上保安本部
3年ぶり!皆既月食の現象
7月16日の夜、月が地球の影に完全に隠される皆既月食(かいきげっしょく)という天文現象が起こります。
月食の皆既食の始まりは午後10時2分で、皆既食の終わりは午後11時49分ですので、1時間45分ぐらいの間、幻想的な赤銅色の満月を見ることができます。
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日本で見ることができた前回の皆既月食は、平成9年(1997年)9月17日でしたので3年ぶりになります。
16日の月は、午後9時ごろから地球の影に入って欠け始め、午後9時30分ごろには月の半分が影に入り、皆既食の後、また、17日の午前0時20分ごろに月の半分までが影から出て、午前0時50分ごろには食が終わり完全に影から出ます。
次に日本で皆既月食が見られるのは、半年後の平成13年1月10日で、午前4時50分から皆既食が始まり、今回より早く1時間後には皆既食が終わります。
【皆既月食の概念図】
太陽と地球と月が上の図のような配置になるときに満月になりますが、月の軌道は地球の軌道面に対し約5度の傾きがあるために、月食になることは希で、上の図のように、たまたま三つの天体の中心が一直線上にあるときに月が地球の影に入る月食の現象が起こるわけです。
【参考】
海上保安庁では、船舶等で天体を観測して地球上の位置を知る天文航法に必要な「天測暦」を刊行しており、この「天測暦」は、やはり当庁が刊行している天体位置を計算した「天体位置表」を基に作成しています。
天体位置表には、太陽・月・惑星及び恒星の位置のほか、日食・月食などの天文現象の予報も掲載しています。