「水路記念日」と海洋情報部

9月12日は「水路記念日」と海洋情報部
　「水路記念日」は、海上保安庁海洋情報部の創立の日とされる記念日です。
　明治4年9月12日（旧暦7月28日）に、当時わが国の緊急課題であった日本沿岸の安全を図るための近代的海図作りを行うために、兵部省海軍部水路局が設置されたときから、海洋情報部という組織の歴史は始まります。
　その後、政府の組織の改編によって所属する省庁や名称は変わりましたが、現在も日本周辺の海の安全を図るための海図作成や海洋の調査、測量を行う組織として活動を続けています。

　「水路記念日」は兵部省海軍部水路局が設置された日を記念して、水路局設置から100年後の1971年に記念日として制定されました。海洋情報部ではその前身となった水路局設置を記念したこの水路記念日をもって創立の日としているのです。

初代水路局長・水路部長
柳　楢悦
（やなぎ　ならよし）
日本の海図第一号
陸中国釜石之図
（明治5年刊行）

組織と名称の変遷
　明治4年に設置された兵部省海軍部水路局は明治時代の前半には何度かの名称変更がありましたが、明治19年以降は海軍水路部として昭和20年の終戦の年まで海軍の一部局となっていました。
　海軍は昭和20年12月1日に解体されることになりましたが、水路部は

といった理由から存続することとなり、海軍が解体される直前に海軍から運輸省へ移管され、明治から続く業務を継続しています。
　明治4年から現在までの組織と名称の変更については、次の表のとおりです。