潮汐(潮の満ち引き)がなぜ起こるの?
月・太陽・地球の位置関係による潮汐
潮汐(潮の満ち引き)がなぜ起こるのでしょうか?
結論から言いますと、引力があるからです。
引力とは、人や物を引きつける力のことです。
私たちが、地面に立っていられるのは引力があるからなのです。
(この引力は、地球が私たちを引きつけてくれている力で重力と呼ばれています。)
このように、月や太陽の引力を私たち人間の体で感じることはできませんが、これらの力を受けて目に見えるものがあります。
その一つが潮汐(潮の満ち引き)です。
(潮汐(潮の満ち引き)とは、海面が12時間または24時間の周期で上下に動くことです。)
潮汐は、月や太陽による力が必要ですが、月と地球の距離は、太陽と地球の距離に比べ近いため月は潮汐に大きな影響を及ぼします。また、一方の太陽は潮汐に及ぼす影響は月の半分くらいになります。
黒矢印は起潮力
赤矢印は潮位
緑矢印は地球の自転方向
※起潮力とは、潮汐を起こす力で月や太陽などの引力及び遠心力と地球との位置関係によって異なります。
このように、潮汐(海面が周期的に上下に動くこと)は、月と太陽により起こり、そのうち月はかなり大きな影響を与えます。
実際の潮汐
上記のような考え方を平衡潮汐論(静力学的潮汐論)と言います。上図では、月が南中した時に満潮となっていますが、これは、平衡潮汐論の前提が「地球が一様な海水で覆われていて大陸・島 は存在しない、
また、 海底と海水の摩擦をゼロ」としているからです。実際は月がその地の子午線を経過(正中する)してからほぼ一定時間経過すると満潮又は干潮となります。
水深の分布は一様ではなく不規則であることや、
大陸や島が散在し海水の移動を阻害することや海水にも慣性や摩擦があるため、直ぐには潮汐力が追従できないこと等の理由があるため実際の潮汐の動きと月(太陽)の動きとは合いません。
そのため海上保安庁では、船舶用として潮汐を推算した潮汐表を刊行するとともにマリンレジャー等で活用していただくために、各地の潮汐が推算できるホームページを作成しておりますので下記リンクよりご利用ください。
●潮汐推算(https://www1.kaiho.mlit.go.jp/KAN8/suisan/suitide.html)<第八管区海上保安本部 海洋情報部HPより>