海の深さをはかる
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 皆さんは、広く続く海を陸上や海上から見ることが多いですよね。そこから海の中がどのようになっているのかを見ることは難しいですね。
 海の浅いところでは、海の底が地面になっていることを目で見ることができますけど、海が深くなると海の底が見えなくなってきます。すごく深いってことはわかるんですが、何メートル深いかっていうのは目で見ただけではわかりません。
 そこで、海の深さを測るために昔の人々はどうしていたのでしょうか?
 長いひもを使って海の深さを測っていました。巻尺(長さの目盛りがついたひも)とおなじですね。海の中に沈んでいくようにオモリをつけて、海の底につくまで沈めていきます。一番わかりやすい方法ですが、海の深さがすごく深い時はすごい長いひもを使うことになりますが、こんなに長いひもは作るのがむずかしいです。また、海の中には流れがあります。ですので、オモリをつけたひもを沈めていくと、流されてまっすぐ下には沈みません。なので深くなればなるほど正確に長さを測るのがむずかしくなります。
 技術が発達して、音波を使う技術が発明されました。これを使って、海の上から音を発生する機械を海の中へ入れて海の底に向かって音を発振します。そうすると音が海底面で反射して海の上へ戻ってきます。音を出してから戻ってくるまでの時間をはかることで海の深さを測ることができます。ひもではかるよりはるかに正確に深さを測ることができるようになりました。
 さらに、最近では技術がさらに発達して飛行機からレーザー光線を発射して海の深さを、より広い範囲に、より短時間ではかる事ができるようになりました。空中からレーザーを発射すると、海面から反射して戻ってくるレーザーと、海底から反射して戻ってくるレーザーがあるので、レーザーを出してから戻ってくるまでの時間をくらべると海の深さを測ることができます。技術はどんどん進歩していますね。
© 2005 Japan Coast Guard

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