問 い合わせ先
  海洋情報部技術・国際課
  地震調査官 長屋好治

  電話 03-3541-3815

平成15年10月29日
海上保安庁

       平成15年十勝沖地震の震源域で海底地形調査を実施


 海上保安庁海洋情報部では11月3日から11月14日まで、9月26日に発生した十勝沖地震の震源域について、測量船「明洋」による精密海底地形調査を 実 施します。

 十勝沖地震については、地震波の解析や余震の分布から、海底下の岩盤が100km四方を超える範囲で破壊したと推定されています。これまで、十勝沖地震 の 震央を含む震源域の南東の領域では精密な地形データが十分に得られていませんでした。今回、海上保安庁では震源域の精密な海底地形を明らかにするため、測 量船「明洋」に装備されたマルチビーム音響測深機を用いて海底地形調査を実施することとしています。精密な海底地形が明らかになることにより、断層崖の分 布など変動地形の把握が進むとともに、津波波高などのシミュレーションにおける計算精度の向上が期待されます。


調査海域
黒枠:これまでに精密海底地形調査を実施した海域
黄枠:平成15年十勝沖地震について断層のすべり量が推定されている領域
    (10月21日地震予知連絡会,気象庁資料より)

地震(本震及び最大余震の)の発生時刻および規模は気象庁発表値による。
余震は独立行政法人 防災科 学技術研究所 高感度地震 観測網(Hi-net)で得られた速報値による。
陸域の地形データは国土地理院の数値地図50m メッシュ(標高)による。





 


●マルチビーム音響測深とは
測量船の船底から船の左右両方向に120本の音響ビームを送波することにより、海底地形を高い分解能で面的に測定することを可能とする測深機。

シービームの図




●変動地形とは

地殻変動を反映する地形。代表的なものとしては、断層運動に伴う崖や谷線・尾根線のずれ、褶 曲(地層のまがり)による高まりなどがある。





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