伊豆神津島の最近の島内地殻変動

 海上保安庁海洋情報部では、相模湾周辺や伊豆諸島周辺等の海域で、GPSにより地殻変動の監視観測を実施しています。

 2001年6月に実施した神津島島内のGPSによる観測結果を2000年2月に実施した結果を比較すると、神津島外の下里水路観測所に固定点を設けた図1より神津島全体が大きく南西に移動し隆起していることがわかりました。また神津島内に固定点を設けた図2により島内は右回りに回転しており、隆起の度合いは東側がより大きいという複雑な動きをしていることがわかりました。

 この結果を、平成12年6月以降の三宅島の噴火活動及び平成12年7月以降の群発地震活動によって引き起こされた伊豆諸島の島嶼・岩礁のGPS観測結果を説明するために作成したモデルによる計算結果と比較すると、調和的であることがわかります(図3)。

 このことにより、今回観測された神津島の複雑な地殻変動は平成12年6月以降の三宅島の噴火活動及び平成12年7月以降の群発地震活動により引き起こされたと考えられます。

過去の神津島の地殻変動監視観測結果


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