図1 調査海域 |
図2 着色剤散布箇所(6月16日)
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岸からは海岸線に沿って(図2,A)、作業艇からは100m沖で海岸線に平行に着色剤を散布し(図2,B)、経過を上空のヘリコプターから撮影しました。 当日の日本海は高気圧に覆われ、快晴でした。 北寄りの風(沖合からの風)2.0〜4.5m/sが吹いていました 波は50p程度ありました。 |
イ.防波堤に沿った離岸流 | |
写真1 |
1.観測開始 陸上及び作業艇から着色剤の散布を開始しました。 ※陸上からの散布は海岸線を歩きながら行っており、作業終了まで 約10分程かかります。(図2,A) |
写真2 |
2.5分後 作業艇からの着色剤の散布が終了しました。 陸上は引き続き散布中です。(図2,B) |
写真3 |
3.13分後 防波堤基部から岸に平行に着色剤を散布しました。 散布した着色剤(写真3)は、防波堤に沿って約70mまで延びました。 作業艇から散布した着色剤は沖合のため拡散傾向です。 |
写真4 |
4.25分後 防波堤基部から散布した付近(写真4,右側)では、25分で約125m進み拡散傾向になりました。 流速は秒速0.1m(約0.2ノット)程度と考えられます。 |
ロ.海水浴場中央部での離岸流 |
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写真5 |
5.3分後 海水浴場中央付近の凹部から着色剤を散布しました。(図4,右側) 散布から約3分で北東方向へ20m程沖へ延びました。 この時の流速は秒速0.1m(約0.2ノット)程度と考えられます。 |
写真6−1 |
6.5分後 50m程度進んだところで多少流れが緩くなり、流向に変化が見られました。(図4,右側) |
6.7分後 流れは一度緩くなりましたが、向きを変えて沖へ再度流れ始めました。1分30秒でおよそ40m進んだので流速は秒速0.4m(約0.8ノット)程度と考えられます。 |
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写真7 |
7.25分後 全体的に北東への流れが確認されました。多少の蛇行はありましたが散布開始から約25分でおよそ80m沖へ進んだことになります。 |
ヘリコプター撮影の動画 wmv形式 2.0MB 再生時間約7分 動画の再生にはWindowsMediaPlayer等再生ソフトが必要です。 |
図3 着色剤散布箇所(6月17日)
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岸から海岸線に沿って着色剤を散布し、上空のヘリコプターから経過を撮影しました。(図3) 防波堤付近及び着色剤散布箇所東端の2か所で離岸流が観測されました。 当日の日本海は高気圧に覆われ、快晴でした。 北寄りの風(沖合からの風)2.5〜5.0m/sが吹いていました。 波は場所によって50pから1m弱程度ありました。 |
イ.防波堤に沿った離岸流 | |
写真8 |
1.着色剤散布開始 防波堤基部より海岸線に沿って着色剤の散布を開始しました。 ※散布は海岸線を歩きながら行いました。(写真8) |
写真9 |
2.3分後 防波堤基部へ散布した着色剤が防波堤に沿って沖に向かい始めました。(写真9) 散布開始から3分でおよそ20m進んだので流速は秒速約0.1m (約0.2ノット)程度と考えられます。 |
写真10 |
3.9分後 防波堤に沿った流れは更に沖へ進みました。 流速に変化はみられません。 |
4.14分後 防波堤に沿った流れは更に沖へ進みました。 流速はほぼ一定のようです。 これまで防波堤に沿っていた流れの先端が、防波堤から離れるようにやや東に逸れ始めています。 |
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5.30分後 100m進んだ辺りで防波堤に沿った流れは東へ逸れ、拡散しています。 最長でおよそ160m沖に進みました。 |
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ロ.着色剤散布箇所東端からの離岸流 |
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1.沖への流出開始 着色剤散布箇所の東端から、着色剤が沖へ流れ始めました。(写真13) |
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2.流出から30秒後
30秒で約10m進んだので流速は秒速約0.3m(約0.6ノット)程度と考えられます流れは更に沖へ進みました。(写真14) |
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3.2分後 流れは更に沖へ進みました。 岸に垂直でなく、東へ逸れていきます。 |
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4.5分後 流れは更に沖へ進みました。 岸で着色剤を追加投入しています。 先に投入した着色剤は塊になって沖へ向かっています。 |
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5.7分後 流れは更に沖へ進みました。 7分で100m進んだので流速は秒速約0.2m(約0.5ノット)程度と 考えられます。 |
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6.20分後 沖で拡散しました。 先端部の着色剤は薄くなりました。 |
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ヘリコプター撮影の動画 wmv形式 3.6MB 再生時間14分 動画の再生にはWindowsMediaPlayer等再生ソフトが必要です。 |
図4 6月16日の状況
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・6月16日 2箇所で離岸流が観測されました。 1.防波堤基部からの離岸流 流速は秒速約0.1m(約0.2ノット)程度と考えられます。 2.海水浴場入口付近の離岸流 1分30秒でおよそ40m進んだので、流速は秒速0.4m(約0.8ノット)程度と考えられます。 人口構造物に沿った流れと、凹部からの流れがありました。 3.作業艇からの散布 作業艇から散布した着色剤は大きな変化は確認できませんでした。沖側のため離岸流の影響は少ないと考えられます。 |
図5 6月17日の状況
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・6月17日 6月16日と同じ場所で離岸流が観測されました。 1.防波堤基部からの離岸流 流速は100m沖までほぼ一定で、秒速約0.1m(約0.2ノット)程度の流れと考えられます。 流路の幅は10m程度。 2.網代浜入口付近の離岸流 7分で100m進んだので秒速約0.2m(約0.5ノット)程度の流れと考えられます。 また、離岸流の発生した海域の左右では砕波が目立ちますが、離岸流の発生した海域では砕波が見られませんでした。 |
・6月17日の調査 (砂浜から見た状況)
また、両日はサーフィンをする人の姿も数名確認されました。サーファーは沖へ向かう流れ(離岸流)を利用して沖へ向かうことがあります。そのためサーファーがいる時は沖へ向かう流れが存在する可能性がありますのでご注意下さい。
海で遊んでいるときに、どんなに気をつけているつもりでも沖に流されたりした場合は「助けてサイン」を出しましょう。監視員やライフセーバーの方が気づいて助けに来てくれます。
「助けてサイン」とは→「片手を大きく振る」ことです。
※監視員やライフセーバーがいる海水浴場を選ぶことも大切です。