図1 調査海域 |
図2 着色剤散布箇所(5月19日)
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離岸流によるものとみられる海難が発生した箇所付近A,B,Cについては、それぞれの地点の海流を詳細に把握するため、点状に着色剤を散布しました。 D,E,Fについては離岸流が発生していないか広く探索するため帯状に着色剤を散布しました。 台風4号は沖縄本島の南方約300海里にあり、まだ影響はみられませんでした。 地上の低気圧の中心はロシアのウラジオストク付近にあり、日本海中部は温暖前線と寒冷前線の間に位置しており、気象、海上模様は穏やかでした。 現場での風速観測値 北北西 1.5m/s |
図3 着色剤散布箇所(5月20日)
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台風4号が和歌山県潮岬南方約200海里にまで接近し、また地上の低気圧の中心が男鹿半島付近に移動し、風が強く、海上は大荒れでした。 現場での風速観測値 北西 7.1m/s 図3のように右側の離岸堤と岸との間に着色剤を散布し、上空のヘリコプターから経過を撮影しました。 |
写真8 |
1.着色剤散布から20秒後 着色剤の散布を開始しました。 着色剤の先端は海岸線に沿って東へおよそ20m進みました。速さは秒速1m(約2ノット)程度と考えられます。 |
写真9 |
2.1分後 流速は遅くなり、沖へ向きを変えました。 |
写真10 |
3.4分後 沖へ進んだ流れは、離岸堤の延長線上に達しました。 流れが沖へ向きを変えてから約3分。岸から離岸堤までおよそ30mなので流速は分速約10m(約0.3ノット)程度と考えられます。 |
写真11 |
4.8分後 流れは離岸堤の延長線上付近で拡散しているようです。それ以上の沖への進行は確認できませんでした。 |
動画
wmv形式 4.63MB 再生時間5分 動画の再生にはWindowsMediaPlayer等再生ソフトが必要です。 |
図4 5月19日の状況
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・5月19日 離岸流は観測されませんでした。 全体的に東への弱い流れがありました。 中央の離岸堤と東側の離岸堤の間から沖へ弱い流れがあります。 |
図5 5月20日の状況
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・5月20日 離岸流が観測され、その流速は分速約10m(約0.3ノット)と考えられます。 また、離岸堤と岸との間の東への流れは強く、毎秒約1m(約2ノット)程度と考えられます。 東進した流れは離岸堤から離れたところで北へ向きを変え、離岸流となっています。 離岸流は離岸堤の延長線上付近で拡散しているようです。 |