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分類10   ESI数値=10A  草性湿地(汽水域)  (線色      


海岸線について

・この湿地には、約5PPT(parts per thousand : 千分率)以下の塩分濃度に耐えられる植物が生えている。
・湿地の幅は、狭隘なものから非常に広大な範囲のものまで千差万別である。
・底質は、砂が優占する孤立した島の周辺を除けば、有機物を豊富に含んだ泥で構成されている。
・湿地の開放部の前面は広い水面になっており、運河として利用され混雑している。
・閉鎖された区域は、大きな波や航走波に晒されない。
・数多くの種類の植物や動物が豊富に生息し、鳥類や魚類、そして貝類によって高度に利用されている。

予想される油の挙動

・油は潮間帯の植物に速やかに付着する。
・油膜が植生帯に浸入した時の水位により、油の帯状の付着痕の高さは様々である。このため、複数の(高さの)帯状の痕跡が残ることになる。
・油膜の規模が大きい場合は、複数回の潮汐サイクルが経過した後でも無くならず、高潮線帯から水底までの全ての部分に油が付着することになる。
・植物が密生している場合は、重質油の付着は湿地の外縁部に限定される。一方、軽質油は、そのような状態であっても、湿地の深部(潮汐の影響が及ぶ範囲)にまで侵入する。
・中質油又は重質油が、細かい粒度からなる底質に即座に付着又は浸透することはない。一方、油は、底質の表面に溜まったり、生物が掘った穴や植物の根の空洞に浸入する。
・軽質油は、通常は底質の表面から数センチの深さまで浸透するが、生物が掘った穴や泥の亀裂がある場合は、さらに深部(1mまで)まで浸透する。