海上で船舶が遭難して、乗組員が海に投げ出された時や、大型タンカーが座礁して、積んでいた油が流れ出したときなど、海上保安庁では巡視船、航空機により、人命の救助、油の防除を行います。これらの救助、防除活動のために、海洋情報部では、測量船、巡視船及び航空機による海の流れの観測から、海上を漂う人や船、油がどの方向に流れてゆくかを予測します。海上での流れの予測は、海水の動きのほか事故発生現場での風も大きな要因となります。また、流れているものが人か船か油なのかによっても流れていく方向や速度が変わります。これらの様々な要因を数値化し、コンピューターによる漂流予測図を作成して、海上における人命の救助、財産の保護に携わっています。