海上保安庁総合職職員採用情報


H22入庁(4年目)
総務部政務課企画係(出向中)

水産学部
採用区分:農IV

はじめに
 入庁(海洋情報部)4年目の三枝です。本年4月から総務部政務課で働いています。 突然ですが、皆さんには夢や目標はありますか。今、就職活動をされていて、 働く場の一つとして公務員、海上保安庁を考えられているのかもしれません。 世の中には様々な職がありますが、例えば海上保安庁に就職しようと考えた場合、 大抵は定年まで40年近く、人生の大半を過ごす場所になるため、 自分の夢や目標を叶えられるかどうかは非常に大切です。 私のメッセージを通じて、皆さんが海上保安庁海洋情報部でそれが可能か、 判断していただく材料にしていただければ幸いです。 ちなみに、私が大学時代に抱いていた夢は、”ちょっと未開な感じの海の傍に住みたい!”でした。

学生時代の専攻、転職の話
 自己紹介をしますと、大学では水産学を専攻し、 卒論では港湾内の環境に関係の深い”ミズクラゲ”の研究をしていました。 また、私は海洋情報部の総合職(旧Ⅰ種)採用としては珍しく、転職の経験があります。 大学を卒業してすぐ、宝石会社に勤め、奄美大島で真珠養殖の仕事をしました。 勤務期間はたった2年であり、現在の仕事に直接関係のある業務内容ではありませんでしたが、 仕事をする姿勢を学ぶ良い経験になったと考えています。

入庁動機、勤務履歴
 さて、海上保安庁海洋情報部を就職先として選択した理由は、現場に近い職場だと考えたからです。 現場といっても様々ありますが、やはり船に乗って調査に行けるチャンスがあるのは魅力的です。
1年目~3年目は、海洋情報部海洋調査課に所属しました。海洋調査課はその名の通り、現場に近い課です。 私は最新の測深機(海図の作成に重要な”水深”を音波で計測する機器)の取り扱いや精度評価の担当をしました。 機器の接続?音波の性質?全く初心者ながらも、倉庫で、船上で、何度も機器に触れていく間に、 少しずつ仕事を覚えていくことにやりがいを感じたのを覚えています。
 また、私の入庁1年目には東日本大震災という大きな災害がありました。 海洋情報部は地震の翌日から測量船を被災地に派遣し、主要な港で航路の水深を確認するための調査を行いました。 私自身も、当時、測深機を扱える人間として調査に参加し、とても貴重な経験を積むことができました。 まだ入庁して一年も経っていない私にとって、国に貢献していると実感できる初めての経験だったと思います。
 海洋情報部の仕事ではありませんが、もう一つ乗船する機会がありました。 練習船「こじま」の遠洋航海への参加です。これは海上保安大学校の卒業生が現場配属前に、 航海技術と国際感覚等を向上させるために3ヶ月掛けて世界一周航海をする実習で、 平成24年には、ハワイ、ボルチモア、イスタンブール、シンガポールに寄港し、 各地の海上保安機関を訪ねたり、一部の航程で米国、マレーシアの研修生と一緒に航海をしました。 この実習では海外の研修生との交流はもちろん刺激的でしたが、 海上保安大学校卒業生達との生活もとても有意義でした。 彼らは”海猿”のイメージどおりの人間達で、私に知らない世界を見せてくれました。 一つの部署だけにいては、到底得られない経験です。 私に新たな考え方を与えるきっかけにもなっています。

現在の業務
 4年目の私が現在所属している総務部政務課は、巡視船や測量船に乗る業務は無く、 現場が好きな人間としては少し寂しい気もします。ただ退屈ではありません。 ここは各省庁との調整窓口、海上保安庁全体の政策決定の場であるため、 警備救難、海上交通や政治の動き等、これまで接してこなかった情報で溢れていますし、 ほぼ毎日新しい人と出会う、目まぐるしい職場です。

メッセージ
 海上保安庁は様々な業務をしている組織です。仕事を通じて新たな興味がかきたてられます。 私も昔は単純に、”海の傍に住みたい!”と思っていましたが、 今は、”海、色々知らずにはいられない!”になっています。 夢・目標って、日々変わっていくんですね。 海好きな人はもちろん、まだ漠然とした目標しかない人でも、 何でも吸収していく意欲があればとてもおすすめの職場だと思います。


※本記事はH25年度時点のものです。