海上保安庁総合職職員採用情報

専門スキルを業務に活かす


H26入庁(2年目)
環境調査課

理学部(専攻:地球惑星科学)
採用区分:数理科学・物理・地球科学

「新たな業務を前に緊張中(?)」


 私は大学院では気象学を専攻し、衛星データを解析していました。 当部のパンフレットを読んで、衛星データを使用した海象のデータ解析があることを知り興味を持ちました。

 入庁して一年目の担当は、海洋調査課海洋防災調査室の津波防災情報図の作成業務でした。 津波防災情報図は、最大規模の地震を震源として数値シミュレーションを行い、その結果を地図形式で表示したものです。 私は入庁してすぐに南海トラフ巨大地震を震源とした津波防災情報図の整備に携わりました。 そのとき作った津波防災情報図は、インターネットで公開されるほか、海事関係者に配布され、港湾の津波対策の策定に活用されています。

 この業務に加え、シミュレーションに用いる海底地形のメッシュサイズを変えたシミュレーション同士の結果を比較する研究を行いました。 これはシミュレーション結果の情報提供をより効率的に行う裏付けとなるものです。

 この研究では、私が大学院時代に行っていた手法を活かすことができました。津波シミュレーションは空間二次元の時間積分データであり、大量のデータを出力します。 これを解析する際に、大学院時代に行っていた大量の観測データの統計解析の技術が役立ちました。また、結果の解釈に、流体中の波の知識を活用しました。

 海洋情報部には、大学院での専攻と業務内容が一見違っても、学んだことを活用する業務が沢山あります。 ご自身のバックグラウンドを海洋情報業務に活かせる人を待っています。


※本記事はH27年度時点のものです。