海上保安庁総合職職員採用情報

専門に関係なく、幅広い業務ができる場所です


H22入庁(6年目)
航海情報課*水路通報室

理学部(専攻:化学)
採用区分:理工IV

「カナダで開かれた電子海図に関する国際会議(平成27年2月)にて」


●バックグラウンドについて教えてください。
 学生時代は、分析化学の分野で、電磁波と磁気を使って分子の構造を見る「核磁気共鳴分光法」について研究していました。 ちなみに、サークル活動では、戦国時代の山城の跡地を測って、図面に起こしていました(こちらの方が、「海図作製」を行っている海洋情報部への志望に関係しています)。

●入庁の経緯について教えてください。
 国家公務員試験を受ける前は、技術に関する仕事がしたいという漠然とした考えしかありませんでした。 一次試験合格後に、各省庁の業務を見た中で、化学に関係し、かつ、技術の要素が大きいものとして、海上保安庁海洋情報部が目に留まりました(このほか、財務省の国税庁と税関も気になりました)。

●印象に残っている業務はありますか?
 入庁後半年足らずで、外国出張に行ったことです。 東アジアの各国を対象に、電子海図に関する研修がベトナムで開催され、 電子海図の基礎を学ぶとともに、各国の現状について意見交換を行うという機会が設けられました。 ひとりで海外に行くのは初めてでしたし、何日にも亘る英語での講義・議論は初めてで、貴重な経験となりました。

●キャリアパスについて教えてください。
 これまで3回の異動がありました。最初は、海図の作製という技術的な仕事、 次は、海上保安庁全体の政策に関与する行政的な仕事、その次は、再び海図に関する仕事という形で、技術的な仕事と行政的な仕事に交互に携わってきました。

●現在はどのような業務を行っていますか?
 水路通報室では、主に3種類の情報提供を行っています。
 ・船舶に対して緊急に知らせる必要のある情報である「航行警報」の提供
 ・海図を最新維持するために必要な情報である「水路通報」の提供
 ・港湾の地形や法規などを詳しく記述した情報誌である「水路書誌」の提供
私の場合、これらを直接担当するのではなく、関連する予算要求や企画立案等の「お役人的」な仕事、 職員の勤務状況の管理や快適な環境作り等の「縁の下の力持ち的」な仕事、国際的な動向把握等の「外交員的」な仕事を行っています。

●最後に、仕事への思いを教えてください。
 私たちが提供する情報は、航海の安全に直結するものです。迅速かつ的確な情報提供に貢献できれば良いと思っています。


※本記事はH27年度時点のものです。