海上保安庁総合職職員採用情報

海の世界を見に行こう!


H27入庁(2年目)
技術・国際課海洋研究室

生命環境学群(専攻:地球進化学主専攻)
採用区分:数理科学・物理・地球科学


みなさんは「海洋調査」という言葉を聞いて、どのような調査をしていると思いますか?魚や海洋生物の調査が思い浮かぶでしょうか。 海水の水質や成分の変化について思い浮かべた方もいるかもしれません。もしくは海底の泥や岩石の分析が思いついた方もいるかもしれません。

 先ほど挙げたように「海洋調査」という言葉一つでもいろいろな調査がありますが、私が担当しているのは海底よりも下の構造について推定する地殻構造調査というものです。 人工的に強力な音波を作り出し海底下の地殻を通過させて、その波の速さや通り方から地層の厚さや構造を推定します。 大学では地質学と地震学を勉強していたので調査の内容は知っていましたが、実際に調査に出たり解析を行ったりする上では初めて取り扱う機器やソフトウェアが多くあるので日々勉強です。

 私は昨年春に入庁し、海洋調査課大陸棚調査室に配属されてから地殻構造調査に携わるようになりました。 大陸棚調査室だけでも、水深を測る海底地形調査や海底の岩石を採取する採泥調査など他にも調査を実施していますし、海洋情報部全体で見ればさらに多岐にわたる海洋調査を行っています。 (残念ながら、海洋生物に関する調査は実施していません。)  ちょうどこの原稿を書いている時もAUV(自律型潜水調査機器)を使用した海底地形調査のため、1か月弱測量船に乗っています。 私自身年間50日ほど船の上で生活することになるとは入庁するまで思ってもいませんでしたが、自分たちで実際に調査機器を動かし、データを取得し、解析を行い、報告書にまとめるという流れを経験できることに非常に大きなやりがいを感じています。 調査中トラブルや機器の故障等起こることもありますが、測量船の乗組員の方や一緒に調査に行く先輩方と協力して対処し、順調に調査が終えられたときの達成感は大きいです。

 最初は先輩方が楽しそうに働いている姿と幅広い業務内容に惹かれて入庁したわけですが、調査以外にも多くの仕事に携わらせていただき自分の知っている世界が広がってきました。 また、周りの友人や知り合いに担当している業務内容について話すと、「スケールの大きい仕事だね」、「すごい仕事、かっこいいね」と言ってもらえる仕事をしているのだと実感しています。 海洋調査ってどんなことをしているんだろう?海洋情報部ではどんなお仕事をしているのかな?と思われた方はぜひ海洋情報部を訪ねてみてください。 熱意を持ったみなさんと一緒にお仕事ができる日を楽しみにしています。


※本記事はH28年度時点のものです。