海上保安庁総合職職員採用情報

新しい分野への挑戦


H15入庁(14年目)
内閣官房総合海洋政策本部事務局(出向中)

理学部(専攻:宇宙地球科学)
採用区分:理工Ⅲ

「ベルギーの国際会議での発表の様子(左が筆者)」


 理系区分で総合職国家公務員を目指しておられる皆さんこんにちは。

 入庁から13年がたち、若手のカテゴリに入れてもらえない年になってしまいましたが、未だに、人事院試験や官庁訪問を行った時の記憶は鮮明に覚えています。 当時、自分の大学での専門と官庁訪問先のパンフレットに書いてあった仕事を見比べて、「ここに入ったら、こんな仕事をするんだろうなぁ」などと勝手に予想していましたが、就職してから携わった仕事を振り返ってみると、予想は全く外れ、次々とやってくる予想外の案件に振り回される日々でした。

 これは決してパンフレットの出来が悪かったという訳ではなく、求められる仕事の変化がとても速かったことが理由です。

 ともすると、公務員の仕事は変化に乏しいように言われることがありますが、そんなことはありません。特に海の分野の行政は、この10年ほどの間で大きく変わり、目まぐるしく変わる外交情勢への対応が求められる、非常に難しい分野になりました。

 私は今、海上保安庁から内閣官房に出向し、政府の海洋政策全般を調整する部署で参事官補佐(課長補佐)として働いていますが、国交省をはじめ外務省、防衛省、経産省、文科省といった各省から出向している上司や同僚達が、互いに様々な立場からの意見をぶつけながら、日々新しい課題に対応しています。

 こうした環境に身を置いて、改めて実感したことは、正しい意思決定にとって、正確な情報がいかに大事かということです。 海洋情報部は海の情報を政府内外に提供する専門機関として、自然科学データをはじめとして、社会科学的な情報も多数取り扱っています。 この「海の情報を収集し、ニーズに合わせて提供する」海洋情報部の重要性は、政府内で今大きな注目を集めています。

 変化の激しい仕事は大変です。しかし、同時に大きな充実感も得られます。 当時の私の予想は業務内容としてもはずれましたが、今仕事で感じている充実感という意味も良い意味で想定外のものです。

 海洋分野の行政に情報という切り口で挑む。 もし、そうした仕事に興味を感じたなら、今の研究テーマとのマッチングはあまり気にしないで、一度海洋情報部を訪ねてみてください。 皆さんの理系のセンスを生かせる仕事が、あなたの予想を裏切るかたちで待っていますよ!


※本記事はH28年度時点のものです。