海上保安庁総合職職員採用情報

第一人者になろう


H17入庁(13年目)
在マレーシア日本国大使館(出向中)

理学部 地球惑星科学科
採用区分:理工Ⅲ

「マレーシア水路部訪問」


 総合職採用試験を検討されているみなさん、こんにちは。 メッセージを書けと言われて就職活動の頃を思い出してみますと、当時面白そうだと思っていたことと、仕事してみて面白かったなと思ったことは結構違っていたような気がします。

 私自身は学科名の通り、地球科学系の勉強をしており地図を見るだけで何時間も過ごせる方なので現場で観測したり、データを解析したり、地図に起こしたりと実際に自分で作業をする仕事が面白そうだなと思っていました。 しかしながら、私の場合は入庁した後若いうちに作業をする部署の担当になることが余りなく、あっても1年程度しか在籍しなかったので指示されたことをこなすことで終わってしまいました。

 その代りに経験した仕事は、その時々の課題を自分が担当として取回すようなものが多かったです。こうした仕事では担当分野の知識量は、少なくとも現在いるメンバーの中では自分が1番詳しくなります。 こうなってくると意見を求められるようになりますし、意見が通るようになります。そうするとより良い提案をしようと、もっと勉強してより詳しくなるという正の循環が発生していきます。 こうした情報を集めて、分析し、解決策を提案し、実行するということが面白いです。

 私は昨年まで海洋観測データを管理する部署にいました。 この分野で課題となっていることの1つとして昔から、観測データを研究者が自分で管理して公開がされず、更に場合によってはそのまま散逸してしまうことがあります。 欧米では、近年これに対してデータを公開することの義務付けや動機づけの取組が進んでいます。日本でも遅ればせながらこうした動きが出てきています。 一方で、こうした海洋観測データ管理に関する近年の国際動向に詳しい人は日本国内にも多くいる分野ではありません。このため、本件に関しては自分が第一人者になるつもりで思って臨んでいました。

 実際、海洋情報部内には○○の分野だったら□□に聞けと言われるような先輩も多くいます。私としても将来○○と言えばと言われるようになりたいと思っています。

 今は、マレーシアにある日本大使館で、国土交通省関係の自動車交通、海事、航空、観光等を担当して日本・マレーシア間の協力推進、当地の制度の把握等を行っています。 今までの経験とは全然異なる仕事で慣れずに戸惑うことも多いですが、出向は視野を広げる機会だと思うので、いろいろな専門家の話を聞きつつ、今後の仕事にも活かしていきたいと思っています。


※本記事はH29年度時点のものです。