海上保安庁総合職職員採用情報

世界を相手にした仕事


H20入庁(8年目)
交通部企画課 国際係長

工学部(専攻:機械)
採用区分:理工Ⅰ

「JAXA勝浦宇宙通信所にて」


 皆さま、ご覧いただきありがとうございます。平成20年度入庁で8年目になる、国際係長の益原です。
 私は所謂「鉄道オタク」という輩です。 大学/大学院時代には機械を専攻して、鉄道車両振動の研究に従事しておりました。 当時は公共交通・物流のあり方が大きく議論されており、研究ニーズの分析のため市民会合や国際会議などに多数出かけていました。 その際、あるべき交通体制の最終的実現には、それを解決する技術の開発そのものだけでなく、その技術の特性を網羅的に理解しつつ現実とマッチさせられる行政が不可欠であり、それに従事したいと認識しました。 国際会議で海外の鉄道オタクの物凄さに圧倒されつつ、そのオタクらと現実のギャップに強い不安を覚えたこともあって、公共交通・物流のうち趣味意識を持ち込みそうな分野を避け、海上交通に係るドメスティックな技術行政に進もうと思い、当庁交通部を選択した次第です。
 入庁後2年間は整備部門において、VTS(船舶通航サービス)を実施する海上交通センター等で使用するシステム・機器の整備を担当しました。 次の2年間は国際係員として海上交通に係る国際企画・調整に携わり、国際機関における我が国発技術の標準化や、発展途上国への技術支援等に邁進しました。
 入庁5年目から3年間は、独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)に出向しておりました。 機構では、平成26年に打ち上げた災害状況把握・海上船舶監視に用いる衛星「だいち2号」や、欧州宇宙機関と共同開発中の雲観測に用いる衛星/センサ「EarthCARE/CPR」の地上システム開発・運用を担当したほか、種子島での衛星打上げにも参加しました。 毎月1回は欧州の技術者と仕様調整や技術要件審査で議論していたものです。
 この8年目には、また海上交通の国際企画・調整に携わっております。 これらの業務でほぼ共通しているのは、「特定の技術に集中するのではなく、広い技術的知識を事務的知識と併せて用いること」「技術用語を含む英語を道具として使うことを前提としていること」でしょうか。
 総合職(技術系)の採用として、我々交通部の求める人物像があるのは皆さん他の方のメッセージでも読んでいただけていると思います。 技術者としてのセンスと、行政官としての幅広さと、そして総合職らしさとして基底線にある教養力と。 私に満ち足りてるとは思っていませんが、そんな力を取り揃えた方を歓迎しております。


※本記事はH27年度時点のものです。