海上保安庁総合職職員採用情報

現場が見える仕事に興味ありませんか?


H20入庁(12年目)
第四管区海上保安本部交通部企画課長

専攻:情報工学
採用区分:理工I

「執務室にて」


 このメッセージをご覧になっている皆さんに、海上保安庁交通部技術系総合職採用の魅力を伝えるために、私のキャリアを振り返ってみました。 私は、入庁以来11年超の間に、安全・安心な海の実現のため、大小さまざまな政策に関わってきましたが、 これらの政策と現場との距離が非常に近く、常にやりがいを感じながら仕事ができることを、このメッセージを書きながら改めて実感しました。

 私は現在、愛知県及び三重県の海を管轄する第四管区海上保安本部で仕事をしています。 この地域には誰でもご存知の自動車会社の本社があるなど、海上輸送が非常に活発な地域であり、 一日に数百億円の貨物が伊勢湾を往来していますし、漁業活動も活発な地域です。 この地域でひとたび大規模な船舶事故が起きると、この地域のみならず、わが国全体に甚大な経済的損失が発生します。 私は、わが国の経済の生命線である中部圏の海上交通の安全を確保するための取り組みの企画・立案を担当しています。

 今の仕事を担当するまでは、主に東京の海上保安庁本庁で働いており、 技術開発や新技術の導入に関する政策の企画・立案などを担当していました。 これらの仕事は大規模災害や社会的な情勢の変化によって生じた新たな課題に対して、 技術的な観点を中心に解決策を検討することを主眼として取り組んでいました。
 例えば、わが国では近年の台風による被害が増加しており、平成30年9月には錨を下ろした船舶が台風により流され、 空港の連絡橋に衝突するという事故が起きました。海上保安庁では、今後、同様の災害で生じる被害を、 新たなルールや技術を組み合わせて防止するための検討を行っています。私はこの取り組みに、技術開発担当として参画し、 海域の監視を技術的に強化するための方向性を検討しました。

 今の仕事では、海上保安庁本庁における政策の方向性を踏まえ、海上交通の現場において、 これら政策を実現するために、より具体的な施策展開を検討しています。中部地方には、中部国際空港のほか、 重要な施設が海岸・海上に存在しています。上記の台風による被害対策については、これら施設の重要性を考慮しつつ、 内外の関係者のそれぞれの考え方を踏まえながら検討を行っています。
 今の部署におけるその他の取り組みとして、数年前に私が本庁において企画・立案し、 全国の海上保安部署等に導入した機器を第四管区内でより活用するための方策等についても検討しています。 海上保安庁は現場官庁であり、技術にせよ制度にせよ現場への反映が体感しやすい職場です。 海上保安庁交通部技術系総合職では、本庁と現場の両方で勤務する機会があるため、 私が経験したように、自分が企画・立案した政策を数年後に自分が現場で具体化するということも経験できます。

 また、海上保安庁は、全国の海の安全・安心を14,000人強で守っているコンパクトな職場ですので、 若手のうちから大きな仕事に携わることができます。私の場合は、係長時代に海上交通安全に関する新技術の開発を、 企画・立案や進捗管理を含めて任されました。現在では、これら技術開発は当庁交通部の政策のひとつとして位置づけられています。 また、海上交通安全のための新技術や新しい枠組みに関する国際交渉等、 日本に留まらないスケールの大きな仕事も経験させてもらいました。

 目に見える形の成果が残る仕事がしたい人、若いうちから大きな仕事を経験したい人、 技術的なバックグラウンドを持ちつつ幅広い仕事がしたい人には、海上保安庁交通部の門を叩いてみてください。 皆さんを満足させる仕事があることをお約束します。


※本記事はR1年度時点のものです。