海域火山データベース
西表島北北東
海底火山
Submarine Volcano
NNE of Iriomotejima
最終更新日 2024.9.3
24°34'N
123°56'E
-200m
日本活火山総覧(第4版)
火山の概要
(日本周辺海域火山通覧より)
第一・第二鳥島海丘
概位
26°53'N 126°50'E
海図
-
海の基本図
-
鳥島北方約30kmにある海丘で,第二鳥島海丘(頂部水深912m),第一鳥島海丘(頂部水深785m)が北西方向に隣接して並ぶ.この海丘の南にはカルデラ地形状の北鳥島海盆(水深2,110m)が存在するが,海丘,海盆とも火山性である明確な証拠は現在のところない.
第二琉球曽根
概位
26°13'N 126°12'E
海図
W1203
海の基本図
久米島西南西約55kmにある円錐形に近い海丘(頂部水深670m)である.磁気異常の振幅は約100nTと小さい.軽石が採取されており山体を形成した酸性火成活動の存在が推定される. 第二琉球曽根の北には,第二久米海丘(26°25'N,126°21'E,頂部水深904m)との間に水深約1,750mの凹地がある.火山性のカルデラ地形であるかは不明である.
第五宮古海丘
概位
25°58'N,125°50'E
海図
-
海の基本図
-
宮古島北東約135kmにある頂部水深1,800mの小海丘で,山麓は沖縄舟状海盆に張り出している.磁気異常の振幅490nT,同波長4.5kmで塩基性の火山を推定させる.ブリューン正磁気極期のものである.
第三宮古海丘
概位
25°49'N 125°48'E
海図
-
海の基本図
-
宮古島北東約115kmにある径10km程の円錐形に近い海丘(頂部水深943m)で,沖縄舟状海盆の縁にある. 磁気異常の振幅490nT,同波長3.0km,正帯磁で塩基性に富む岩石からなると推定されるが,他方で石英安山岩が採取されている.
第二宮古海丘
概位
25°43'N 125°38'E
海図
-
海の基本図
-
宮古島北東約95kmにある海丘で,沖縄舟状海盆底東縁の水深2,050mからの比高は400mである.磁気異常の振幅390nT,同波長7.5km,正帯磁で玄武岩からなると推定される.
第一宮古海丘
概位
25°28'N 125°24'E
海図
-
海の基本図
-
宮古島北北東約65kmにある海丘(頂部水深865m)で沖縄舟状海盆の東縁に位置し,舟状海盆からの比高は約1,100mである.ほぼ円錐に近い形状を示すが北方の麓は鋭く舟状海盆側へ突き出ている. 磁気異常の振幅710nT,同波長5.5km,正帯磁,磁化強度11A/m.玄武岩と推定.山体の南部の一部は非磁性である.
伊良部海丘
概位
25°13'N 124°53'E
海図
-
海の基本図
-
宮古島北西約55kmの沖縄舟状海盆にある小海丘(頂部水深1,890m)である.磁気異常の振幅840nT,同波長8.0km,磁化強度17~18A/m,正帯磁で玄武岩質火山体を推定させる.
多良間海丘
概位
25°06'N 124°33'E
海図
-
海の基本図
-
石垣島北北東約60kmにある比高約500mの海丘(頂部水深1,460m)である.基部では幅1km,長さ15kmで東北東-西南西方向を有す.磁気異常は弱いながらもダイポール型磁気異常を示す.
石垣海丘群~鳩間海丘の海丘列
概位
24°46'N~25°00'N 123°50'E~124°16'E
海図
-
海の基本図
-
西表島北北東75km沖の沖縄トラフ海底平坦面に比高約200m,10数個の小海丘からなる石垣海丘群があり,これより西南西方向に直線的に海丘が連なり鳩間海丘(直径4km,比高500m,最浅水深1,381m)に至っている.また,石垣海丘群の南南西端に西表海丘が,その北東方向に水納海丘が,さらに西表海丘の南西方向には第1小浜海丘と第2小浜海丘が並んでいる.西表海丘から熱水性鉄マンガン酸化物が,第2小浜海丘からは銅含有量28.6%の熱水性硫化物が採取され,活発な熱水活動があること(最近まであったこと)を示している.第1小浜海丘以外の海丘は200nT~550nTのダイポール型磁気異常を示すが,フリーエア重力異常は特に認められていない.
石垣海丘群
24°53'N~25°00'N 124°06'E~124°15'E
最浅水深1,370m
鳩間海丘
24°52'N 123°51'E
頂部水深1,381m
水納海丘
24°53'N 124°16'E
頂部水深1,283m
西表海丘
24°51'N 124°06'E
頂部水深957m
第1小浜海丘
24°46'N 123°57'E
頂部水深1,538m
第2小浜海丘
24°46'N 123°59'E
頂部水深1,483m
西表島北北東海底火山
概位
25°N,124°E:詳細な位置は不明
海図
-
海の基本図
65141 65141-s
1924年10月31日海底噴火に伴い多量の軽石が黒潮にのって漂流し日本各地の海岸に漂着した.
海底の噴火点については,日本活火山総覧(第3版)によると,24°34’N,123°56’E とされているが,当該地点は舟状海盆の斜面に相当し,火山を想定させる地形,地磁気異常は認められない.最も近くに位置する海底火山には第一小浜海丘,第二小浜海丘, 及び西表海丘があるが,第一小浜海丘,第二小浜海丘はそれぞれ玄武岩,玄武岩質安山岩で構成されていると考えられており,また,どの海丘からも変質の無い新鮮な軽石は見つかっていないため,これらの海丘が1924年噴火の源であった可能性は低い.
西表島付近
概位
24°23'N 123°45'E
海図
-
海の基本図
65141 65141-s
65142 65142-s
西表島北西海岸付近を中心に,1991年1月以降群発地震があったが,火山性であるかどうかは不明である.
有史以来の概略活動記録
(日本周辺海域火山通覧及び海域火山データベース活動記録より抜粋)
西表島北北東海底火山
1924年(大正13年)10月31日
海底噴火.日本各地に軽石漂流.
画像コンテンツ
掲載している資料は、出典を明記してご利用ください.
「西表島北北東海底火山」活動記録
鳥瞰図および平面図作成に使用したデータのうち、陸域部分のデータについては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平15総使、第159号)