海洋情報部トップ > 防災と環境保全 > 海域火山データベース >八丈島

海域火山データベース

八丈島
Hachijojima
最終更新日 2023.2.17

位置

緯度
経度
標高・水深
点名
出典
33°08' 13''N
139°45' 58''E
854m
西山(三角点・八丈富士)
日本活火山総覧(第4版)
33°05' 31''N
139°48' 44''E
701m
東山(三角点・三原山)
日本活火山総覧(第4版)

火山の概要
(日本周辺海域火山通覧より)

黒瀬(堆)
概位
33°22'N 139°42'E
海図
W60
海の基本図
-
八丈島北約30kmの浅瀬(33°22.2'N,139°41.8'E,水深110m)で,七島-硫黄島海嶺の頂部の1つであるが,最深部約800mの海穴(カルデラ)を有す.カルデラの形成は大陸棚の形成時期(約2万年前)より古い.黒瀬からシソ輝石普通輝石角閃石石英安山岩,シソ輝石含有普通角閃石石英安山岩が採取されている.また黒瀬堆の北西斜面に付随する第1黒瀬海丘(33°29.2'N,139°36.2'E,水深96m)からカンラン石玄武岩,安山岩のほか,普通角閃石流紋岩の報告がある.黒瀬堆の南西20kmにもカルデラ地形(黒瀬西海穴,水深約1,500m)がある.
八丈島
概位
33°08'N 139°46'E
海図
W60
海の基本図
63658 63658-s
八丈島は東京の南方約280kmにあり,東山(33°05.5′N,139°48.7′E,701m)と西山(854m)の2火山が接合した14km×7.5kmの火山島である.また,東山の周囲にはより古い火山体として洞輪沢沖火山,小岩戸火山等数多くの火山体が存在していたことが知られているが,波食によって失われたり東山に覆われるなどして,現在ではその一部を海岸部に露出させているに過ぎない.西山北西部の海中には北西―南東方向に並んだ多数の側火山体が分布する.これらの側火山体を除き,八丈島及び八丈小島など主要な火山体は水深400mから盛り上がるドーム状の高まりの上に生じているが,この高まりの一部は強い磁気異常を示すこともあり,失われた古い山体の名残であるかもしれない.東山に噴火記録なし.西山は玄武岩(SiO2 50~55%)の成層火山で,山頂噴火のほか山腹や付近海底から噴火したことがある.水深400mの等深線を火山体と考えると基底の直径約30km.西山の磁気異常の振幅は1,900nT 強.正負の異常のピーク間隔は約2.8kmで典型的なダイポール型を示す.

日本火山学会発行第四紀火山カタログより 火山名が完全に一致する場合のみ表示
火山名
概要
火山地形
年代
八丈島西山
溶岩+降下テフラ
SC+CA+PC+MA
東山と一部重なるが,大部分は東山より新しい.
噴火開始は8~10ka,1487年12月7日噴火,1518年2月28日噴火,1522-23年噴火,1605年10月27日噴火,1606年1月23日海底噴火,1690-91年地震群発,1697-98年地震群発
八丈島東山
溶岩+火砕流+降下テフラ+岩なだれ
成層火山,カルデラ,火砕丘,マール
西山と一部重なるが,大部分は西山より古い.姶良Tn火山灰,アカホヤ火山灰を挟む.22kaに軽石噴火,小カルデラ形成
火山地形略記号の説明
LF:溶岩流 PC:火砕丘 CA:カルデラ SC:成層火山(急斜面) SL:成層火山(緩斜面) LC:溶岩丘 LD:溶岩ドーム MA:マール PF:火砕流台地 MK:火山岩頚 RP:火山性裾野・扇状地

有史以来の概略活動記録

(日本周辺海域火山通覧及び海域火山データベース活動記録より抜粋)
火山名
年月日
活動記録
八丈島
1606年(慶長10年)1月23日
海底噴火.八丈島付近で海底噴火し火山島生成(位置及びその後の模様不明).

画像コンテンツ

掲載している資料は、出典を明記してご利用ください.
海底地形図
鳥瞰図1
鳥瞰図2
地質構造図

写真

海上保安庁が撮影した写真については出所明記でお願いします.
2022/7/11 11:34
南南東岸の洞輪沢港南方
海上保安庁 撮影
2020/2/4 11:32
八丈島
海上保安庁 撮影

「八丈島」活動記録

年月日
時間
記事
観測機関
2023/1/26
14:00-14:15
変色水域等の特異事象は認められなかった。
海上保安庁
2022/7/11
11:33-11:45
南南東岸の洞輪沢港南方に茶褐色~黄緑色の変色水域を認めた。
海上保安庁
2019/1/29
12:06-12:14
南部の小岩戸ヶ鼻北方に黄褐色の変色水域が幅約50m、長さ約150mで、その更に北方に幅約100m、長さ約450mで分布していた。
海上保安庁
2018/7/18
11:38-11:46
変色水域等の特異事象は認められなかった。
海上保安庁
2017/12/11
11:38-11:46
変色水域等の特異事象は認められなかった。
海上保安庁
2017/3/24
11:18-11:20
変色水域等の特異事象は認められなかった。
海上保安庁
2017/3/14
12:58-13:21
変色水域等の特異事象は認められなかった。
海上保安庁
2016/3/5
15:01-15:05
八丈島の西海岸を調査したところ、変色水域等の特異事象は認められなかった。
海上保安庁
2016/3/4
11:45-11:48
八丈島の東から南海岸を調査したところ、変色水域等の特異事象は認められなかった。
海上保安庁
2015/8/18
八丈島東岸の今根ヶ鼻北側付近の海岸線に幅約600~800mの薄い黄緑色の変色水域が分布していた。
また八丈島南岸の中之郷付近の海岸線に極薄い黄緑色の変色水域が分布していた。
海上保安庁
2014/10/15
11:41-11:48
八丈島の数カ所の海岸線付近で変色水域を認めた。
底土湾、今根ヶ鼻の北側(写真7)及び南側、汐間海岸から小岩戸ヶ鼻、小岩戸ヶ鼻北西岸、畳根、奈古ノ鼻及び八重根港南に薄黄緑色の変色水域を認めた。
海上保安庁
2011/ 2/ 7
12:26-12:35
変色水を認めず。
海上保安庁
2002/ 9/4
八丈島東岸の御正体根の海岸から北西方向へ幅約100m、長さ2,000mでのびる薄青白色の変色水を認めた。また八丈小島の南側海岸線に幅約400mの薄青白色の変色水を確認した。平成14年8月に発生した地震震源域周辺海域である八重根港西方海域には変色水等の異常は認められなかった。
海上保安庁
1996/ 1/22
島の東岸に褐色の変色水が、西岸の八重根港に白色の変色水がそれぞれ認められた。また、八丈小島南岸に薄い褐色の変色水が認められた。
海上保安庁
1994/ 1/17
船付鼻の南東及び今根ヶ浜の北西に薄い白色の変色水が認められた。
海上保安庁
1991/11/ 5
島の南側汐間海岸に黄色と青白色の変色水あり。
海上保安庁

鳥瞰図および平面図作成に使用したデータのうち、陸域部分のデータについては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平15総使、第159号)
▲ページトップへ戻る